病気の経過の特徴3選!

病期の経過医療(看護)

病院で働いていたり、医療関係の友人などがいると急性期や慢性期などの単語を聞いたことがあると思います。何となく漢字の造りから想像ができると思いますが、すべての病気の経過に応じて4つの病期に分けることができます。

今回はこの病気のそれぞれの経過の覚えていおいてほしい特徴を、3選としてまとめさせて頂きます

最後までご覧いただければ、何となく知っている各病気の経過をしっかりと知っていただけると思います♪

急性期

急性期には身体機能が急激に低下することによって生命の危機に陥りやすく、身体や精神に急激な変化が起こります。
そのため、身体のホメオスタシス(恒常性)が失われやすく、とても苦痛が強い時期になります。
ホメオスタシスとは体内が安定な状態を維持できるようにはたらくシステムのことです。

急性期は今現在起こっていて、めちゃくちゃパニックになっている状態のと時をいいます。

例えば、高齢者が餅を喉に詰まらせた。交通事故が目の前で起こっていてケガをしている。などです。
もっと分かりやすく説明すると、ドラマなどでよく見られる「うっ!」といって突然倒れたり、血を吐いたりといった状況がまさに急性期の状態です。

特徴

  1. 急激に変化が起きて、生命の危機に陥りやすい。
  2. 生命維持のためのホメオスタシスが失われやすい。
  3. 苦痛が強い

回復期

回復期には身体機能の回復傾向が明確となるが、何らかの機能障害が残るリスクがあります。
そのため機能回復に対する不安が高くなり、機能障害が残ってしまう場合はその受容が難しくなります。

機能障害に対してはリハビリテーションが必要です。ですが、自分の障害とそれに関連して起こる状況を認めて、それを自分本来の姿として認めることが先ずは最優先となります。

そして関わる医療関係者はその心を理解して、機能障害を最小にすること。身体機能の回復を促進すること。障害された場所への援助。生活自立への支援。社会的支持の獲得への支援をしていく必要があります。

心がついてこないとリハビリテーションは進みません。

自分のなりたい姿を想像して筋トレをすると効果がアップするのと同じで、回復していく姿を想像してリハビリテーションをすることで早い回復を期待することができます。

特徴

  1. 身体機能の回復が明確となるが機能障害が残るリスクがあり、その場合は受容が難しくなる。
  2. 機能障害に対してリハビリテーションが必要。
  3. 身体の回復への支援はあたりまえだが、心に対しても支援が必要になる。

慢性期

慢性期は症状の経過は極めて緩やかですが、身体機能の増悪と寛解(かんかい)を繰り返し、長期的な治療や管理が必要になります。

症状を長期的にコントロールする必要があるため、訪問看護を利用したり、家族を含めた支援や教育的な支持、退院後のヘルパーなどの各種サービスの調整といった退院後の支援も必要になってきます。

慢性期になってくると、家族を含めて各自治体や地域の支援が必要になってくるため、地域を包括したサービスを取り入れていく必要があります。

ほとんどの方が住み慣れた我が家に帰って治療をしたいと考えているのですね。

私もそうなったら住み慣れた我が家に帰りたいです。。

特徴

  1. 症状は緩やかだが長期的な治療や管理が必要。
  2. 自己コントロールのため、家族を含めた教育的支持、病気の受容への支援、退院後の支援体制が必要。
  3. 本人の希望に沿ったサービスの調整が必要

終末期(ターミナル期)

終末期は、治療の効果が期待できなく、近い将来『死』から逃れることができないことが明らかで、少しずつ苦痛が増悪して、生活ができなくなっていきます

主な症状としては、痛み・全身の倦怠感・食欲不振・呼吸困難があります。

終末期は、身体的な苦痛はもちろん、精神的な苦痛、社会的な苦痛といった様々な苦痛に対して支援や緩和をしていく必要があります。

本人の『死』に対する受容ができているのか客観的に評価し予後に対する不安や苛立ち、孤独感を少しでも無くして、旅立って頂きたいものですね。。

終末期の患者の心理として、アメリカの精神科医キューブラ・ロスは、患者の心理として下記のような段階があると研究しています。

特徴

  1. 死期が迫っていることを認識する場合は、死への受容への苦痛が大きい。
  2. 苦痛の緩和、死への受容の過程への心理的支援、生活行動への援助、家族・社会との調和が必要
  3. 死期が迫っている方は精神的な苦痛として、不安、苛立ち、孤独感がある。

まとめ

今回は、病気の経過の特徴を簡潔にまとめさせていただきました。

各病気の経過の特徴を知ることで、関わり方も変わってくると思います。

「あー。この方はこの状態なんだなー」と理解することでその方の生活の質も向上できると思います。家族ないし関わっている方もそのことを踏まえたうえで関わって頂き、一人でも多くの方に良い医療や治療、看護、支援ができれば良いなと思います。

今回は以上です。お疲れさまでした。。

タイトルとURLをコピーしました